HOME > エネルギー管理研修修了試験 > 2006年(平成18年) 電気機器 問8(1)
電気機器には、磁気エネルギーを介して電気エネルギーと機械エネルギーの相互変換を行う回転機、 磁気エネルギーを介して電気エネルギーの形態変換を行う変圧器、及び半導体バルブデバイスの [1]機能により電気エネルギーの形態変換を行う半導体電力変換装置がある。
これらのエネルギー変換に伴って発生する損失は、使用される電気機器の内部で熱となる。 この熱は伝熱により外部に放散されるが、一部は機器内部にとどまって各部の温度を上昇させる。 発生熱量と放散熱量とが均衡したときに温度が一定となる。 各部の温度と[2]温度との差が温度上昇と呼ばれ、電気機器の[3]を定める因子の一つである。 温度の異常な上昇は使用される機器の寿命を短縮させる。したがって、 使用される[4]の種類によって、実用上十分な寿命が確保できる許容温度が定められている。 例えば、絶縁の耐熱クラスAでは許容最高温度が[5]℃であり、耐熱クラス[6]では180℃である。 (JEC-2100-1993による)。 効率が悪い機器は内部損失の大きな機器であり、機器の寿命ばかりでなく 省エネルギーの観点からも高効率機器の適用が望まれる。
半導体電力変換装置に使用されるバルブデバイスでの損失は、定常損失であるオン状態での [7]方向電圧降下とオフ状態でのわずかな漏れ電流による損失のほかに、 オン状態とオフ状態との切替えに伴う[8]損失がある。後者は切替え動作周波数に [9]して増減する。
【解答】
[1]…開閉機能
[2]…冷媒温度
[3]…定格
[4]…絶縁物
[5]…105℃
[6]…耐熱クラスH
[7]…順方向電圧降下
[8]…スイッチング損失
[9]…比例