HOME > 電気管理研修修了試験 > 2003年(平成15年) 電気機器 問7(1)
変圧器の規約効率算定に用いられる損失は無負荷損と負荷損である。 補機損は含めない。無負荷損の大部分は鉄損であるが、 [1]もわずかながら存在する。鉄損はヒステリシス損と[2]から成る。 交番磁界の下では、前者は「(周波数)×(最大磁束密度)^1.6~2」に 比例し、後者は「(周波数)^2×(最大磁束密度の[3]乗)」に比例する。 負荷損は[4]と漂遊負荷損から成る。変圧器の規約効率において、 負荷損は[5]が75℃にあるものとして算出する。
変圧器の負荷損は負荷の大きさに関係なく一定であるが、 負荷損は[6]の2乗に比例して増減する。全日効率は変圧器の効率的な 利用のされ方を表す指標であり、1日の出力電力量と入力電力量との 比である。省エネルギーの観点からは全日効率をよくするように 運転することが望ましい。
鉄芯材料の進歩により最近の変圧器は[7]が減少し、最大効率負荷点が [8]側に移行しているので、部分負荷で使用した方が全日効率がよくなる 場合がある。特に、最近市場に出始めたアモルファス形変圧器を用いると その傾向は顕著になる。
【解答】
[1]…誘電体損
[2]…渦電流損
[3]…2乗
[4]…銅損
[5]…基準巻線温度
[6]…負荷電流
[7]…無負荷損、鉄損
[8]…軽負荷