【送風機のダンパ制御と速度制御】
次の各文章の[A]~[E]に当てはまる数値を計算し、必ず計算の過程を記述した上で、 解答例にならってその結果を答えよ。
(解答例 F-0.555)
ある送風機について、ダンパ制御を行った場合と、速度制御を行った場合との 省エネルギー効果及び諸特性を検討した。この送風機の特性と管路系の抵抗曲線は 次の式で近似できるものとする。
\[h=1.1n^{*2}+0.5n^{*}q-0.6q^2\] \[η^*=2.0\frac{q}{n^*}-(\frac{q}{n^*})^2\] \[r=q^2\]ただし、hは全圧、n*は回転速度、qは風量、η*は効率、rは管路抵抗で、 いずれも定格点での値で正規化したものとする。
風量を定格の0.6倍にするとき、各特性値を定格点での値で正規化して 表すと次のようになる。
①ダンパ制御を行った場合
\[全圧=[A]\] \[効率=0.84\] \[軸動力=[B]\]②速度制御を行った場合
\[管路抵抗=0.36\] \[回転速度=[C]\] \[効率=[D]\] \[軸動力=[E]\]【解答と解説】
①ダンパ制御を行った場合
全圧
定格時:
\[h=1.1n^{*2}+0.5n^{*}q-0.6q^2|_{n^{*}=1,q=1}=1.1・1^2+0.5・1・1-0.6=1\]風量を定格の0.6倍にするとき:
\[h=1.1n^{*2}+0.5n^{*}q-0.6q^2|_{n^{*}=1,q=0.6}=1.1・1^2+0.5・1・0.6-0.6・0.6^2=1.184…A 1.18\]効率
定格時:
\[η^*=2.0\frac{q}{n^*}-(\frac{q}{n^*})^2|_{n^{*}=1,q=1}=2.0\frac{1}{1}-(\frac{1}{1})^2=1\]風量を定格の0.6倍にするとき:
\[η^*=2.0\frac{q}{n^*}-(\frac{q}{n^*})^2|_{n^{*}=1,q=0.6}=2.0\frac{0.6}{1}-(\frac{0.6}{1})^2=1.2-0.36=0.84\]軸動力
定格時:
\[w = qh/η^* |_{n^{*}=1,q=1} = 1・1/1 = 1\]風量を定格の0.6倍にするとき:
\[w = qh/η^* |_{n^{*}=1,q=0.6} = 0.6・1.184/0.84 = 0.8457 …B 0.846\]②速度制御を行った場合
【参考:MAXIMAにより送風機の特性と管路系の抵抗曲線をプロットする。】