15.7.23

送風機のダンパ制御と速度制御 - エネルギー管理研修修了試験[電気分野]2007年(平成19年)問9(1)

【送風機のダンパ制御と速度制御】

次の各文章の[A]~[E]に当てはまる数値を計算し、必ず計算の過程を記述した上で、 解答例にならってその結果を答えよ。

(解答例 F-0.555)

ある送風機について、ダンパ制御を行った場合と、速度制御を行った場合との 省エネルギー効果及び諸特性を検討した。この送風機の特性と管路系の抵抗曲線は 次の式で近似できるものとする。

\[h=1.1n^{*2}+0.5n^{*}q-0.6q^2\] \[η^*=2.0\frac{q}{n^*}-(\frac{q}{n^*})^2\] \[r=q^2\]

ただし、hは全圧、n*は回転速度、qは風量、η*は効率、rは管路抵抗で、 いずれも定格点での値で正規化したものとする。

風量を定格の0.6倍にするとき、各特性値を定格点での値で正規化して 表すと次のようになる。

①ダンパ制御を行った場合

\[全圧=[A]\] \[効率=0.84\] \[軸動力=[B]\]

②速度制御を行った場合

\[管路抵抗=0.36\] \[回転速度=[C]\] \[効率=[D]\] \[軸動力=[E]\]

【解答と解説】

①ダンパ制御を行った場合

全圧

    定格時:

    \[h=1.1n^{*2}+0.5n^{*}q-0.6q^2|_{n^{*}=1,q=1}=1.1・1^2+0.5・1・1-0.6=1\]

    風量を定格の0.6倍にするとき:

    \[h=1.1n^{*2}+0.5n^{*}q-0.6q^2|_{n^{*}=1,q=0.6}=1.1・1^2+0.5・1・0.6-0.6・0.6^2=1.184…A 1.18\]

効率

    定格時:

    \[η^*=2.0\frac{q}{n^*}-(\frac{q}{n^*})^2|_{n^{*}=1,q=1}=2.0\frac{1}{1}-(\frac{1}{1})^2=1\]

    風量を定格の0.6倍にするとき:

    \[η^*=2.0\frac{q}{n^*}-(\frac{q}{n^*})^2|_{n^{*}=1,q=0.6}=2.0\frac{0.6}{1}-(\frac{0.6}{1})^2=1.2-0.36=0.84\]

軸動力

    定格時:

    \[w = qh/η^* |_{n^{*}=1,q=1} = 1・1/1 = 1\]

    風量を定格の0.6倍にするとき:

    \[w = qh/η^* |_{n^{*}=1,q=0.6} = 0.6・1.184/0.84 = 0.8457 …B 0.846\]

②速度制御を行った場合

【参考:MAXIMAにより送風機の特性と管路系の抵抗曲線をプロットする。】

maxima maxima_enekensyu-dendo-2007