15.7.23

変圧器 - 電気管理士国家試験 2005年(平成17年) 問10(2)

spice 変圧器 spice_eneshiken-kiki-2005

【変圧器 - 百分率抵抗降下、百分率リアクタンス降下、電圧変動率】

次の文章の[A a.bc]~[I a.bc]に当てはまる数値を計算し、 その結果を答えよ。ただし、解答は解答すべき数値の最小位の 一つ下の位で四捨五入すること。

 定格容量1,000kVA、定格一次電圧6,600、定格二次電圧210V、 定格周波数50Hzの三相変圧器がある。 図のような星形一次一相換算の等価回路を参照して諸量を計算する。 この図において、g0=0.048mS、R=0.536Ω、X=2.334Ωである。

この変圧器の二次側に1,000kVA、力率0.8(遅れ)の三相平衡負荷を 接続して運転する場合、負荷電流I2は87.48Aであり、 負荷損は12.31kWとなる。 一方、定格電圧における無負荷損は[A a.bc]kWであるので、 効率は[B ab.cd]%となる。またその時の百分率抵抗降下pは [C a.bc]%であり、百分率リアクタンス降下qは[D a.bc]%であるので、 電圧変動率εは簡略式を用いて[E a.bc]%となる。

 いま、一次電圧及び負荷の有効電力は一定であるとし、 負荷の力率を0.95(遅れ)に改善すれば、負荷電流I2は[A ab.c]Aとなる。 よって、負荷損は[G a.bc]kWに減少して効率は[H ab.cd]%となる。 また、この運転状態における電圧変動率εは[I a.bc]%となる。

【解答と解説】

C

百分率抵抗降下p

\[ p = 抵抗降下/定格電圧 = I_2R/V_1 = 0.01230 = 1.23% \]

D

百分率リアクタンス降下q

\[ q = リアクタンス降下/定格電圧 = I_2X/V_1 = 0.05358 = 5.36% \]

E

電圧変動率ε

力率cosθ=0.8より、

\[ ε = pcosθ+qcosθ = 0.04198 = 4.20% \]

【参考:PSpiceによる変圧器シミュレーションの結果】

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