ベクトル図 maxima_denken-2syu-2ji-kikai-2004
【変圧器の効率】
定格容量1,000kVA、定格一次電圧6.6kV、定格二次電圧210V、定格周波数50Hzの三相変圧器があり、 星形一相換算の諸量は次の通りである。
一次巻線抵抗r1 :0.29Ω
一次巻線漏れリアクタンスx1:1.15Ω
二次巻線抵抗r2 :0.25mΩ
二次巻線漏れリアクタンスx2:1.2mΩ
励磁コンダクタンスg0 :0.043mΩ
この変圧器の二次側を定格電圧に保ち、容量1,000kVA、力率0.8(遅れ)の負荷を接続して運転する場合について、次の値を求めよ。
(1)星形一相一次換算の二次巻線の抵抗r2'Ωと漏れリアクタンスx2'Ω
(2)一次電圧V1の大きさ(線間)
(3)電圧変動率ε%
(4)効率η%
ただし、計算にはL形等価回路を用いるものとする。
【解答と解説】
(1)
星形一相一次換算の二次巻線の抵抗 \[r_2'=(\frac{6600}{210})^2 0.25mΩ = 0.247Ω\] 星形一相一次換算の二次巻線の漏れリアクタンス \[x_2'=(\frac{6600}{210})^2 1.2mΩ = 1.185Ω\](3)
線電流 \[I_1=\frac{1}{3}1,000kVA/\frac{6600}{\sqrt{3}}=87.48A\] %抵抗降下 \[%p=(r_1+r_2')I_{1n}/V_{1n}=0.537 \frac{1}{3}1,000kVA/(\frac{6600}{\sqrt{3}})^2 =1.233%\] %リアクタンス降下 \[%q=(x_1+x_2')I_{1n}/V_{1n}=2.335 \frac{1}{3}1,000kVA/(\frac{6600}{\sqrt{3}})^2 =5.360%\] 電圧変動率 \[ε=\frac{V_1/\sqrt{3}-V_{1n}\sqrt{3}}{V_{1n}\sqrt{3}}\] \[ ~%pcosθ+%qsinθ=1.233・0.8+5.360・0.6=4.2%\](4)
効率 \[η=\frac{出力}{入力}=\frac{出力P}{出力P+銅損W_c+鉄損W_i}=98.2%\] \[出力P=1,000kVA・cosθ=800kW\] \[銅損W_c=3I_1^2(r_1+r_2)=12.33kW\] \[鉄損W_i=3g_0(\frac{V_1}{\sqrt{3}})^2=2.03kW\]【参考:MAXIMAによるベクトル図をプロットした結果】