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変圧器が過負荷にならないために接続すべき並列コンデンサ - 電気管理研修修了試験 平成13年 工場配電 問6(3)

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エネルギー管理士試験

容量3000kVAの三相変圧器があり、皮相電力3000kVA、遅れ力率0.8の三相平衝負荷に供給している。

この負荷に加えて、さらに遅れ力率0.6、有効電力300kWの三相平衝負荷にこの変圧器から供給するとき、 変圧器が過負荷にならないために接続すべき並列コンデンサの最小容量[kvar]を計算せよ。 ただし、負荷の端子電圧は、負荷が変化しても変わらないものとする。

【解答と解説】

エネルギー管理士試験

1つめの負荷

\[有効電力-j無効電力=3000kVA・0.8-j3000kVA・0.6=2400kW-j1800kvar\]

2つめの負荷

\[有効電力-j無効電力=500kVA・0.6-j500kVA・0.8=300kW-j400kvar\]

1つめの負荷と2つめの負荷の合計

\[有効電力-j無効電力=(2400+300)kW-j(1800+400)kvar=2700kW-j2200kvar\]

並列コンデンサなしの場合、

\[皮相電力=|2700kW-j2200kvar|=\sqrt{2700^2+2200^2} kVA\]

並列コンデンサを接続し、変圧器が過負荷にならないためには、

\[皮相電力=|2700kW-j(2200-Q)kvar|=\sqrt{2700^2+(2200-Q)^2} kVA≦3000kVA\] \[2700^2+(2200-Q)^2 ≦3000^2\] \[(2200-Q)^2 ≦3000^2-2700^2\] \[2200-Q ≦\sqrt{3000^2-2700^2}\] \[Q≧892kVar\]